071234567891011121314151617181920212223242526272829303109

category :本・漫画

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

今さらですが「桐島、部活やめるってよ」

 今さらですが、読みました。

 「桐島、部活やめるってよ」 朝井リョウ 文庫版です。

 いや、半分以上、立ち読み(本屋さん、ごめんなさい。)で読んでいたのですが、あまりに今の高校生が書かれていて、読んでいてちょっと胸が痛くて、ラストまで読めなかったんです、実は。

 でも、読んでおけば良かったと読んで半分後悔。
 だって、最後の「菊池宏樹」の章にあんな素敵な一行があるなんてって、作家ってすごいって思います。

 本当に学校というところは、人間をきれいに色分けしちゃうんです、自然に。
 だから、グループもできる。
 でも、その中に常に浸かりきれない思いを抱いた誰かがいて、そして、それがたいていグループのトラブルのもとになるんです。

 自分は今、そのトラブルを解消する側に立っているのですが、いるんだよ、こんな子って思うとね、どうもリアルすぎちゃって、ちょっと引いちゃったんです。
 
 さらに、自分が心痛くなったのは「前田涼也」の章でした。
 100%文化系の自分には、ここに書かれている高校生の思いがすごくよくわかる。
 わかって切ないです。

 評価されることと並列して、「あいつらは下」と見下される日常の生活。
 自尊心と劣等感のあり方があまりにリアルでした。
 切なくなるくらい。

 そんなこんなで、最後まで読み切らなかったこの作品を、文庫本になったのをきっかけに通して読みました。

 
 でも、今回文庫版を購入してラッキーだったのは、その「前田」くんの思い出の「かすみ」ちゃんが書き足されていること。
 終わり方だけでなく、その一章が加わっただけで、読者にとっては救われ方が異なっていく。
 でも、この子たちが大人になった時を考えると、おばさんは一緒に酒を飲みたい気分になりますね。

 ハード版を読まれた方、文庫版も読んでみてください。

 映画の方にも期待したいと思います。DVD、借りてかえろっと。

スポンサーサイト

テーマ:独り言
ジャンル:日記

上司にするなら 竜崎伸也!

 警察小説が好きです。
 
 はまりだしたのは、エド・マクベインの87分署シリーズからですが、日本の警察小説もなかなか侮れません。

 好きな作家は何人かいるのですが、最近のお気に入りは
 今野 敏 「隠蔽捜査」シリーズ

 お気に入りは、主人公の竜崎伸也!
 もう、キャラが素敵の一言です。

 主人公竜崎伸也は、警察庁長官官房総務課課長。警視長。
 私利私欲とは無縁で、国家公務員としてあるべき姿を、そして、原理原則に忠実な官僚。
 周囲からは「組織の犬」「変人」と陰口を叩かれているが、逆に「自分の為」というのが無く官僚としても優秀である為、部下からも上司からも信頼は厚い。
 家族に対しても妻に任せてはいても思いはあり、娘のお見合いを心配したりするし、そこに政治的要素があったとしてもこだわりで政略結婚をさせようとはしない面もある。
 小学校時代から優等生だったが、今と変わらず無愛想で人付き合いが苦手だった。
 同期の伊丹とは幼馴染だったが、竜崎自身はいじめられていた為、幼馴染と言われるのを快く思っていない。
 だが、その時の悔しさが、勉強でさらに発奮され、東大法学部・キャリア試験現役合格と歩んでいる。
 警察組織でもいわゆる「東大閥」として出世コースを進んでおり、長官官房総務課長に就いた時、伊丹も警視庁刑事部長になったが、所詮は「地方警察本部の部長」と見下していた。
 
 大義を名分にできない、原理原則こそが大事という姿勢を崩さない朴念仁。
 東大を出て、バリバリのエリートキャリア(警察官僚)です。

 でもね、周囲から変人と言われようともぶれない姿勢は見事です。
 そして、そんな堅物だから自分が一番なのかと言えば、全く違う。
 今を考え、自分の位置(立場ではなく位置)を考え、最善とは差にをどうする事なのかを考える。
 つねに心には自問自答がある。
 そして決めたベストを行うために無私の警察官として最善の取り組みを行う。

 憧れますね。
 
 上司がこんな人だったら、もう「ついていきます!」って言いたい。

 でも、竜崎氏は「ついていきます。」っていうのは、きっと嫌い。
 自分を持って、自分のすべきことを確実に行い、成果と自分自身のキャリアをあげていく人が好きみたいです。

 第1作では、本筋のストーリーに加わった息子の薬物使用に関する伏線があり、家族への考え方と同時に、左遷されても自分は警察官であるという一貫した思いがもう見事です。
 2作目以降は、中央から大森中央署の所長に左遷された彼が、そこでもぶれることない姿勢で立てこもり事件を解決します。
 今野氏の書き方が絶妙で、ストーリーに合わせてつぶやくように描かれる竜崎氏の心情がたまりません。
 そこにあるのは、立身出世をもくろむキャリアや、政治的な動きをしようとする中間管理職ではなく、純粋に警察官としてどう事件に向き合うかだけなので、「なぜ」とか「しかし」をきちんと意味あるものにしてつぶやいていく。
 それが、朴念仁とか唐変朴(←奥様の評価)とか言われる竜崎伸也を、実に人間くさくしている。

 今野氏の作品は、警察小説だけではなく格闘小説やSFも書かれていて、エンターテイメントといったほうがあっている作家さんです。
 警察小説も、流行りはTVドラマ「ハンチョウ」で有名な安積班シリーズですが、まるで戦隊もののような「ST警視庁科学特捜班」シリーズがあったりして、警察ものはちょっとという方にも楽しめます。

 警察小説といえば、横山秀夫作品という感じでしたが、今や警察小説といえば佐々木譲と今野敏です。

 ぜひ、ご一読くださいませ。

テーマ:独り言
ジャンル:日記

歴史ものって案外好きです

 西洋の歴史が好きな娘、外国語を専攻していますが、本当にやりたいのはラテン語だとか。
 ラテン語学んで史書や古文書を読みたいらしい。
 不思議な趣味の傾向をもつ娘です。

 で、そんな娘の影響で読んでいて、面白いなと思う漫画が、
 「ヴィンランド・サガ」。
 
「プラネテス」で名を成した(?)幸村誠さんの作品。

 11世紀初頭の北ヨーロッパ及びその周辺を舞台に繰り広げられる、当時世界を席巻していたヴァイキングたちの生き様を描いた歴史まんが。

 平成21年には文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞、平成24年度には講談社漫画賞「一般部門」受賞。けっこう知る人ぞ知る漫画です。

 もちろん史実をもとにしてありますが、あくまでもフィクションなので、そこに描かれている人間の息遣いがわかるようなドラマがはまります。

 中世ヨーロッパが好きな人には、絶対お勧めの一冊です。

 さらに時代をさかのぼって、お勧めは「寄生獣」の作者、岩明均さんによる
「ヒストリエ」。 

 紀元前4世紀のギリシアやマケドニア王国・アケメネス朝ペルシアを舞台に、古代オリエント世界を描いた作品です。
 マケドニア王国のアレクサンドロス大王に仕えた書記官エウメネスの波乱の生涯を描いています。このエウメネスは『英雄伝』)などにも登場する実在の人物で、波乱万丈な、時代を知恵で生き抜く主人公が魅力的です。


 漫画だからこそ書けるビジュアルな面もあり、スピード感やドラマ性が豊かに表現されていて、ともにすごく面白いです。

 歴史が好きな方、ぜひお読みください。


テーマ:ワ――゚.+:。ヾ(o・ω・)ノ゚.+:。――イ
ジャンル:日記

読書は中毒になる

 秋です。気付いたらもう9月も終わり。日の入りが早くなったことや、空の高さに秋が深まっていくことを実感します。

 で、秋といったら読書の秋。


 ここに来て悪い癖が出てきました。

 活字中毒のぶりかえし。

 忙しくて、一時、本は買っても読まずに置いておいて、はまるのを回避していたのですが、結局一冊読むと駄目ですね。

 中毒って、結局ぶり返してしまうんだと、良くも悪くもしみじみ思いました。

 自分の悪い癖(?)は惜しみながら読むこと。

 最初1/3は、嬉しくて、でももったいなくて、たらたらと読んでいくんですが、そのうち我慢できなくて読み方がスピードアップしていきます。
 だから読み終わるのはあっという間になってしまうんです。

 さらに拍車がついて、同じ作家のを次から次へと読みたくなってしまう。
 もう、食べることよりも読みたい思いが強くて、困ったものです。

 でも、実はおもしろい本ほど読み終えるのが惜しくて惜しくて、最後の5ページくらいは、本当に惜しみながら読みます。
 しかも、くりかえし読み返してしまう。
 終わってしまうのが名残惜しくて仕方ないんです。

 我ながらみみっちい性格というか、ちょっと情けない気がします。

 でも、仕方ないですね。
 その昔、家の本を手当たり次第に読んでいた時、まだまだあると思っていた時の幸せ感と、あと数冊しかないと気づいた時の切なさが、なんだか今も色濃く残っている感じなんです。

 
 中毒が再開して、とりあえず積ん読状態の本を読んでいます。

 宮部みゆきや石田衣良は、おもしろいんだけどあっという間に読めてしまうのが悲しい。
 ディック・フランシスが亡くなってショックでしたが、息子さんが後を継いでくれて喜んだのもつかの間。やっぱり、おもしろいとあっという間。
 長いと思っているスティーブン・キングも真ん中過ぎるとあっという間ですね。



 夫や娘がドラクエをやっている脇で自分はせっせと読書をする。

 幸せといえば幸せかなと思える秋です。






テーマ:頑張れ自分。
ジャンル:日記

残暑お見舞い申し上げます 近況報告?

 残暑お見舞い申し上げます。

 8月。
 天候がはっきりしないままに始まりましたが、やっぱり腐っても夏。
 この暑さに、体調はへろへろです。
 おまけにPCと相性悪くて、書いては消えの繰り返し。
 やっと今日は更新可能かって感じで、恐る恐る書いてます。


 さて、今年、自分は資格免許の更新のため、8月に5日間、某国立大学へ通って講習を受けます。

 講習を受けていると、研究者の講義はとても面白いので、学生っていいなぁと思います。
 が、90分4コマで授業があって、その後に1時間程度の試験があるんです。
 もちろんその結果が、免許更新OKかどうかの分かれ目になるので、こちらは不安でいっぱい。
 どんな形式の試験なのか、どのくらいとれば合格となるか、昼休みは初めてお目にかかった方々とその話で盛り上がり、みんな戦々恐々として受講していました。
 いやはや、誰も居眠りをしていない講義なんて、初めてみたかもしれない。

 で、毎日、大学のある駅に降りるんですが、ここがまた人であふれている。
 自分と同じ立場の方が、関東のこの近辺にこんなにたくさんいるんだということに、めまいに似た驚きがありました。


 通学は電車。
 だから、途中本屋へ寄り道ができます。

 実は6月以降、忙しくて帰宅するとき10時40分発の終バスに間に合わないことが何度かあり、結果車で通勤が多かったんです。
 時間が時間なので、スーパーにも本屋にも寄らず、ひたすら買い置き食材で賄っていた2カ月。
 とうとう23時のご飯に我慢できなくなって、夫は夕飯は個食でと言いだしました。
 いや、ありがたいんですけど、なんだか申し訳ない。
 そうは思いつつ、終わらない仕事を抱え、23時帰宅の日々が、やっと解消したのが7月下旬。
 夕飯を21時台に食べれる幸せ。
 TVをリアルタイムで観れる幸せ。
 本を読める幸せ。

 で、久々に本屋へ行ったら、ほしい本が山ほど。

 本屋への寄り道ができるようになると、なんだか我慢がはじけて困ったもんです状態です。
 思わず買いこんでしまったのですが、まあ、ジュエリーとかを購入しない分、自分へのご褒美は本よいかと(笑)


 そんな幸せな時なのに、やっぱり読む本は警察小説かと突っ込まれそうな自分。

 佐々木譲の道警シリーズの新刊が出ていたので、つい購入してしまいました。
 「笑う警官」から始まったシリーズですが、、それまでの警察小説の「警察官vs犯罪者・犯罪組織」という図式を、「警察個人vs警察組織」の対立という構造に変え、執筆されているところが新鮮だし、面白いです。
 主人公をはるキャラクターの、サックスが好きとかジャズバーが隠れ家的アジトなんて感じも、ちょっといい感じで、ただ無骨な刑事とは違う一面をもった所も読ませます。
 最近のお気に入りの作家の一人です。
 

 日本の警察小説といえば、最近はやりの今野敏の「ハンチョウ」や、堂場瞬一の 「鳴沢了」のシリーズも外せない。でも、やっぱり外せないのは、エド・マクベイン「87分署シリーズ」。

 というわけで、積読だった中から数冊、あっちのバック、こっちのバックに入っています。


 さらに夏っていったら怪談でしょ、KAIDAN.
 だからというわけではないのですが、こちら久々のスティーブン・キング。
 「ローズマダー」を読んでいます。
 近年、日本でもクローズ・アップされてきている夫婦間での暴力行為(DV)をあつかった作品で、す。夫ノーマンの狂気をくっきりと浮かび上がらせるオープニング・シーンから、しだいに「壊れていく」ノーマンの描写は、迫力十分。とくに彼が警察官であるという設定が、狂気にどっぷりと浸りながらも、冷ややかに、そして着実に主人公ローズを追いつめていくプロセスに説得力を与えていて、じわじわと怖い。
 しかもモチーフとして使う、ギリシャ神話に出てくるミノタウロスの物語から、やがて蹂躙された「女」たちの復讐の物語へと反転します。
 キングの怖さはわけのわからない怖さでつじつまを合わせたり、単なる脅しの道具としての小道具を用いない所にあります。
 その点でも、この作品は、ああキングだなと思えます。


 夫は、雑多に読んでいる自分をあきれ顔で見ています。
 まあ、普通はあまり並行しては読まないかもね。


 そんなこんなの合間に、お約束の漫画も忘れません。
 当然買っちゃいました。
 「ガラスの仮面」の新刊。
 なんだか、紅天女の現実版を思わせるような恋愛ドラマとなっていた前2/3、でも、さすがの美内すずえセンセ、きっちり芝居魂を見せる桜小路くんにお待たせしましたの亜弓さん。
 いや、48巻も楽しみになっちゃいました。

 さらに気に入ってるのは、実は「花のズボラ飯」なんです。
 2009年6月号から婦人漫画誌『エレガンスイブ』で始まったグルメ・ショートコミック。原作は超ロングセラー漫画『孤独のグルメ』の久住昌之、作画は日本一女の子をかわいく描ける漫画家・水沢悦子。
 
 とにかくかわいい! とにかくおいしそう! おやじギャグ満載で単身赴任の夫の留守をけなげに守る花ちゃんん。かわいくって、おかしくって、でもちょっぴり寂しいときもある一人暮らしの主婦・花の毎日から、新しい『孤独のグルメ』の誕生。 で、その料理たるやまことにズボラ、だけど美味しいご飯なんです。もう共感120%。

 その美味さに驚嘆しての恍惚たる表情はエロチックでさえありますが、食べているものは卵かけごはんとか、みょうがの千切りを入れたそうめんとか、ごくごく普通にあるもの。
 でも、美味しそうなんです、これが。
 雑誌連載は続いているのに、単行本には巻数を打っていないのが、ちょっと心配ですが、ぜひ、「深夜食堂」のように、息の長いシリーズになってほしいです。


 なんだかね、料理本好きなんです。
 漫画だろうが、レシピ本だろうが、そそられちゃうんです。


 ゆっくり本の読める生活は、やっぱり素敵です。
 この夏、積読脱出の本ははたして何冊あるのか、楽しんで読んでいきたいです。

 久々に書けたら、長ぁーーい。
 まあ、つまみ食いで読んでみてね。


テーマ:ワ――゚.+:。ヾ(o・ω・)ノ゚.+:。――イ
ジャンル:日記

軽く、江戸でもののけと遊ぼう

 ちょっと疲れているらしくて、重松清の後は、軽~~いものを読みました。
 知り合いの方がブログで紹介していた1冊です。

 もののけ本所深川事件帖 オサキ江戸へ (宝島社文庫)   高橋 由太 著

 オサキというのは、尾割れ狐のことらしい。
 そのオサキを飼っている(? オサキ持ちというらしい)顔はいいけど恐ろしく鈍な主人公周吉と、オサキのコンビの江戸奇譚。

 しゃばけシリーズに近いものがあります。
 宮部みゆきの江戸の奇譚ものからすれば軽いかも。

 でも、なかなかおもしろく読めました。

 続編は もののけ本所深川事件帖 オサキ鰻大食い合戦へ (宝島社文庫)

 こちらの方が筆がこなれた感じで読みやすかったです。

 もののけものやら、江戸ものやら、流行りなのかなぁ。
 まあ、好きだからいいのですが。

 ちょっと時間があって軽いものをという時には、読んでみてねの1冊です。


テーマ:独り言
ジャンル:日記

「十字架」

重松清さんの作品が好きです。

 いつもは文庫になってから購入するのですが、つい手にとって、逃げられなくて買ってしまった「十字架」。

 中学校二年でいじめを苦に自殺した同級生の遺書に、自分の名前が載っていたばかりに、その死から、またその生から逃げられなくなってしまった主人公。
 載っていたのは、いじめの加害者としてではなかったのに・・・。

 仕事柄、いじめは他人事ではありません。
 この作品に出てくる、加害者も、周りで見ていただけという間接的な加害者も、被害者も、わが子かわいさから事は起きたのにどちらにもさせたくない保護者の様子も、みんな、実際のこととしてわかります。
 そして、時間の中で、どこか他人事になり自分のしたことと向き合わないままに過ごしてしまう多くの人々。

 
 この本を、明日から自分の関係する若人がいつでも読めるように部屋に置きます。
 だれか見て、少しでも感じるものを持ってもらえたらいいなと、祈るような気持ちです。

テーマ:教育って何だ?
ジャンル:学校・教育

本屋、撤退。

近所の大型スーパーに入っていた本屋さんが、昨日をもって閉店しました。

夜の9時まで開いていて、買い物のついでに寄るのにちょうど良かったので、かなり残念です。

自分は上得意ではないと思いますが、それとなく覚えてもらっていたようで、マイナーな本を自分のために入れていてくれた感もあり、重ね重ね残念です。

昨今、本屋は儲からないらしい。
店長の話では、本店からもっとも遠い小さい店から切っていく方針らしく、ちょうど条件にあってしまったようでした。
そんなに小さい店ではなかったと思いますけどね。

出版業界の不況が叫ばれているわりに、本は多種多様のものが出版されていて、欲しい本を扱っている店を探すのも結構大変。

インターネットという手もありますが、やはり店頭に平積みされている本屋さんで品定めをしつつ本を買いたい。

そんなことも、段々時代遅れって言われるのかな。


いずれにしても、かなり寂しい気分の今日の日です。

煮詰まっています

 シナリオ、書いては直し、書いては直しで、煮詰まりながらやっています。

 初稿はシンプルだけど、暗いし直球の内容で、話として面白くない。
 面白さをだそうと四苦八苦して、どんどんドツボにはまっていくようです。

 今回の作品の中に引用として、『ガラスの仮面』と『夏の夜の夢』を使わせていただきました。
 知る人ぞ知る不朽の名作・・・・なんですけど、うーーん、演劇だからと思って持ってきているんですけど、古いとか言われたらやだなぁって、ちょっと不安。

 物語を動かすために人数が多いのも大丈夫かって感じです。
 特に、男性2人てのは・・・・どうだろう。
 あてがきのつもりで書いたのに、どんどん迷走してあてがきでなくなっているところが怖いです。

 さて、作品を使うからにはきちんと読み返しをしなきゃね・・・・って、この時間の中、ガラスの仮面も、シェークスピアの作品も読み直しをしてしまいました。

 いやあ、読み応えがあります、『ガラスの仮面』。しかも何度読んでも読んでしまうという麻薬のような作品。で、読み返すたびに驚愕、月影先生の生命力。
 絵柄自体は流行ではないと思うけど(どちらかと言えば古いし、地味です。)、物語に力があるってすごいと思います。大河ものを描ける数少ない漫画家さんだと思います、美内すずえ

 シェークスピアも面白かったです。
 今回意識して読んだのは、人間たちの、特に恋人たちの台詞。
 面白かったです。
 女性の方が行動力もあり力強い。
 仲良しだった二人が好きな男を巡ってもめるときのキーワードが「ちび」だったり「気が強い」だったりするのもおかしかったし、その様子はそのまま現代の女の子の喧嘩さながらなのも、読んでいて楽しかったです。
 シェークスピアの昔から人間って変わっていないんだなと思うとともに、シェークスピアの中に全てのドラマがあるといわれる理由がわかる気がしました。

 さて、読んでいたのはそれだけではなく、今、その軽さからはまっているのは今野敏
 先のTVのクールで、お気に入りの俳優佐々木蔵之助主演ということで見ていた「ハンチョウ」、その原作を書いた作家さんです。
 自分のお気に入りの警察小説と言えば、エド・マクベイン87分署シリーズ。はっきり言って重いです。
 比べて、今野さんの警察小説の読みやすさは、時代だなぁって思ってしまうほど。
 「ハンチョウ」の原作の安積警部補シリーズから読み始めたはずなのに、はまっているのはSTシリーズ
 現実にはない警視庁科学特捜班を描いたこの小説は、内容はきちんと警察小説なのに、外側をとてもTV的なビジュアル系でコーティングしたもので、そのキャラクター達はいかにも絵的にTVで見てみたいという感じのもの。
 バックに入れておいて、どこでもちょっとという感じで読むことが出来ます。
 今年前半に読みやすさでつい読んでしまったのは、バチスタシリーズとこのSTシリーズかな。
 映像的に想像力のある方には、お勧めかもしれません。

 反動のように読んでいるのは堂場瞬一鳴沢亮シリーズです。
 こちらもバリバリの警察小説。
 でも、こちらは筆致が重い。
 一番最初の作品「雪虫」は舞台が初冬の新潟ということで、重いし暗いし、昭和の日本を引きずった刑事たちの血脈に通じる話なんで、どこを切っても重かったです。
 でも、面白かったので、こちらにもはまり気味です。
 なぜはまったと言い切れないかというと、中公文庫からの出版なんですが、中公文庫を置いてある書店が少なくて、次はこれと思ってもなかなか手に入らないからです。
 いっそ図書館にリクエストして、全巻入れてもらっちゃおうかと真剣に検討中です。

 警察小説ということでくくれるわけではないのですが、TV原作の「臨場」を読んだことで、また読みたくなって読んでいるのが、横山秀夫作品。
 「クライマーズハイ」でも話題になりましたが、けっこう好きな作家の一人です。

 ということで、この夏のマイブームは警察小説。
 あっちで今野作品、こっちで堂場作品、ここでシェークスピア、そこで漫画と読み散らかしの感じもありますが、とにかく久々に好きな本を読めるのは幸せです。

 問題は・・・・・、本当に本の置き場がなくなって、ベッドサイドはもちろんのこと、家中のそこここに本の蟻塚が出来ていること。
 そろそろ本気で片付けないと、地震で一番最初に降ってくるのはきっと本です。
 
 まあ、今年中に片付けばいいかと、ちょっとお気楽モードでやってます。



                               ブログランキングに参加しています。
                               本が好きという方
                               共感のポチを
                               右上バナ-にお願いいたします。
                               よろしく。


 

テーマ:頑張れ自分。
ジャンル:日記

朝の2作は贅沢でしょ。

 通勤が電車になりました。
 となると、何が一番違うかといえば、途中の店に寄れることです。特に駅周りの。
 
 新しい職場に決まった時のボスの言葉は「帰りに飲めるぞ。」でした。
 でも、現実は甘くない。
 会議会議の4月は、7時、8時まで会議で、その後に個人の事務作業などしていたものだから、職場を出るのは9時過ぎ。
 実は、自宅への終バスがそれでぎりぎりって感じなんです。
 どこかに寄るなんて、誰の話だぁ!!! と、心に叫び続けて1か月。
 さすがに4月後半は、すこぉし落ち着いて、7時には職場を出られるようになりました。(目標は、夏季6時退勤なんですが。)

 で、寄るとなったらどんな店?・・・・っていえば、やはり本屋でしょう。

 もう、目もくらみそうな魅力的な本の数々。
 財布のひもを締めるのに必死。

 その中で、つい買ってしまったのがこの本。
 ジョー・ヒル 著 短編集 「20世紀の幽霊たち」 小学館
 
 モダンホラーは嫌いじゃないです。
 はまったのは、ご多聞にもれず スティーブン・キング。
 一時は短編・長編、読み漁りました。

 キングは怖い。
 そこにいる幽霊たちは、思いがもとですから、人の心の奥底を鷲づかみにしていきなり目の前にさらされるような怖さがあります。
 何でキングの長編はこんなに長いの!と文句を言いつつ、上巻で3日かっても下巻を読む頃には1日で読み切ってしまうほどはまります。

 で、ジョー・ヒル。
 キングの代表作「シャイニング」の冒頭、献辞に「深いかがやきをもつジョー・ヒル・キングに」とある、ジョー・ヒル・キング、その人でした。
 つまり、キングの息子。

 まだ、2冊しか本が出ていないので、全然気付かなかったのですが、朝の読書用に短編集がほしいと思って探していたら、何気なく目について、手にとって帯を見たら「モダンホラーの正当なる嫡子」「あのキングの息子」の文字が飛び込み、思わず声をあげました。
 内容はといえば、キングとは違う文体、視点、やさしくも怖いその作品にやられてしまいまいます。
 はまりますよ、これは! といった感じ。

 いや、素敵です、いいです。
 キングもそうなのですが、読み終わるのがもったいないです。
 704ページもある厚い本なのに、読みやすいからではなく、面白いから読めて行ってしまうという、次の本がたくさんあるわけではないのに困ったぞと思ってしまう作家でした。

 作品のモチーフになっているものも、ロックや古き良き映画やカフカの不条理や、もう、とても魅力的です。

 相変わらずキングも好きなので、どちらがと比べることはしませんが、いやはや蛙の子は蛙という、遺伝子のすごさを知らされる、うれしい発見でした。

 電車の中では、今頃といわれそうですが海堂尊の「ナイチンゲールの沈黙」を読んでいます。
 これはこれで読みやすい。

 白状しますと、「チーム・バチスタの栄光」はハードカヴァーの時に、立ち読みで読んでしまったのでした。
 細部が今一読みきれてないなぁという反省のもと、「バチスタ」を文庫で購入し、その流れで購入したのでした。
 「バチスタ」も面白かったですが、どうも大学病院ものは政治的な匂いが強くて、時としてそこはいいやとなることも多いです。
 海棠氏の作品は、そこも面白く読めるので車内読書には向いているなと思います。

 いずれにしても、朝に2作の違った面白さを満喫となりました。
 電車通勤は、人の視線のある中でという気の張る一面を持つ代わりに、ちょっと贅沢な時間をくれます。
 楽しみたいです。


                    ブログランキングに参加しています。
                    モダン・ホラーが好きなあなた
                    エールのポチを、右上バナーに
                    よろしくお願いいたします。





テーマ:本の紹介
ジャンル:小説・文学

マンネリでもフランシスは好き

 夏休みです。
 暇をしているわけではありませんが、義父は体調が悪く、あまり外出などができません。

 庭の雑草取りも夫のおかげでずいぶんきれいになりました。

 家の中はTVがつきっぱなしです。
 もちろんオリンピックと高校野球。
 義父と夫はスポーツ観戦が大好きなので。
 おかげでたまっているドラマはなかなか見れません。

 でも、この夏休み、欠かさず見ているのが「シャキーン」。
 わかる人はわかるNHK教育、朝7:00からの帯番組。
 アナウンサーの読み方が、昔の日テレの「黒バラ」風で、ちょっといいです。
 「きょうの30秒」なんて、笑っちゃいます。
 時間に都合のつく方は、見てみてください。

 もちろん、お気に入りの「からだであそぼ」「にほんごであそぼ」「ピタゴラスイッチ ミニ」「クインテット」も見ます。
 自分、受信料の元は取っているなぁって思います。

 糖尿病は食事療法が基本らしい。
 自分にはさして苦ではないのですが、8時には朝食を提供できるようにします。
 もっと早くも可能なのですが、薬の関係でこの時間がいいらしい。

 その後、ここのところは、久々のフランシスの新作「勝利」を読みました。
 これも知るひとぞ知る、大いなるマンネリ、騎手シリーズの新作です。
 作者のディック・フランシスは、女王陛下の騎手も勤めたことのある方で、競馬の話を書かせたら天下一品だと自分は思っています。
 シリーズも後半になってくると、キャラも似てるし、話の展開も見えてくる。
 でも、面白いんです。

 なんたって、主人公の男性が、常に素敵です。
 後半になるにつれて、主人公は競馬とは直接に関係ないそれぞれの仕事の中でも卓越した職人であることが多いのですが、みんな、心の中にひそかな闘志を持っている。
 負けないんです、どんな状況にも。
 打ち身やあざにうめきながらも「なんでもない」と言ってしまう。その心では、次にそうならないためにいかに戦うかを考えている。
 その不屈の精神が、もうたまらないほどにかっこいいです。 

 今回の主人公はガラス職人。
 吹きガラスですばらしい作品も、観光客相手のお土産も作るのですが、その技術におぼれずにきちんと自分と向き合う様もストイックで素敵です。
 また、予期せぬ事件に巻き込まれていく事態に、逃げ出したり弱音を吐かずに(はきたいのに吐かないところが、またいいんです。)、結局、事態の中で勝利を得る。
 うーーん、スーパーマンではなく、どちらかというと市井の中のダイハードを見ているような感じです。

 実は、自分のひそかな野望は、イギリスへ行って競馬場めぐりをすることです。
 どこかで、フランシスの小説の登場するような男性に出会えたら無上の喜びなんだけどな。

 残念ながら、本は読み終えてしまったので、次の本を物色中です。
 積読状態の中から、面白そうなものを発掘して、新たな出会いがあるといいなと思います。
 幸運を祈ってくださいね。



                             ブログランキングに参加しています。
                             かっこいい男性はやっぱいいよね
                             と思ったら、お仲間です。
                             仲間の証に、右上バナ―をポチッと
                             していただけたら、嬉しいです。
                             よろしくです。

 

テーマ:感想
ジャンル:本・雑誌

図書館で結局本を読んでしまった

 一昨日は一日中図書館張り付きの日でした。

 仕事の中身は、本の選定。
 図書館全体をデジタル化にするとかで、学校中に散らばっている本を集め、廃棄本を選び、デジタル化の作業に備えます。
 各学級から戻ってきた本を、閉架書籍と合わせてすでにバーコードがついているものとついていないものに分けます。
 さらに、もう読まれない本とか、新刊に代えた方がよい本を選びます。
 でも、一人でやっていると、これが結構な力仕事。
 クーラーも、最低限にしかつけていないので、汗だくの仕事です。
 はっきり言って、2時間で疲れました。
 まあ、8月一杯までにやればいいので、ゆるゆると進めます。

 その後、図書館教育の研修会に持っていく資料を作りました。
 二日間、渋谷の某大学にてお勉強です。
 結構中身が詰まっているので、寝ることなく頑張りたいです。

 研修会の後で義父のお見舞いに行き、7月1日は舞台を見に行きます。自分にとっては初めての劇団なので、とても楽しみ。

 午後は、ちょっと調子づいて次のシナリオを書こうかなんて思っているものだから、その資料集め。何て言うとかっこいいけど、何のことはない、日本のお化けの本を読んでいました。次はお化けの出てくる話を書きたいなぁなんて思ったものですから。あ、神様の本も読みました。

 お化けの本は、「百鬼夜行絵巻 妖怪たちが騒ぎだす」、その名の通り、百鬼夜行絵巻をひもといた本です。宮崎アニメの「平成狸合戦ぽんぽこ」で、狸たちが妖怪に化けてパレードをしますね。あの妖怪は、百鬼夜行図に描かれているものなんです。
 いや、でも、可愛いんです、百鬼夜行図の妖怪たち。人間のまねをしたり、鬼に追いかけられたり。 元々が器が年を経て妖怪になったものだから、器と動物の合体みたいで、ユーモラスです。表情もとてもよくて、人に仇なすための存在ではないので愛らしかったです。
 色々な百鬼夜行絵巻の対比もおもしろかったです。

 神様の本は「ニッポン神さま図鑑」。日本人は、どうも宗教に対し節操がないといわれてきました。でも、それは日本人における神さまのとらえ方が人間に近いもので、共生という感覚からなんだと思います。つまり、来るものこばまずってやつです。
 ニッポンの神さまは真面目な信心を持って頑張る人に報いてくれる神さまです。他を排斥する神さまではありません。一つの神さまは、何かに固執しません。座敷童などがそうですよね。この家にいたけど、今度はあっちの家に行こうかななんて。今ある福に固執するものからは離れていく神さまでもあります。必要なのは、自分の周りのすべてのものにある神さまに感謝しつつ、利益をむさぼらない心。そんな神さまたちを、ちょっと覗いてみる本でした。
 宗教民族学から言うと「イワシの頭」も魔除けの意味で神さまなんですね。

 ニッポンのお化けは、年を経て、ものが変化したものだったりします。
 それを、現代っ子の(←「現代っ子」って死語?)感覚と絡めて書けたら素敵。
 まあ、まだ妄想です。
 夏の夜の夢。寝苦しい一夜に、お化けと遊ぶ夢を見られたら、ちょっと楽しくて涼しい夜になるかも知れませんね。




                  ブログランキングに参加しています。
                  消えていたランキングに、やっと顔が出ました。
                  よろしければ、右上バナーに
                  愛のポチをお願い致します。

テーマ:ひとりごと。
ジャンル:日記

それでもボクはやってない -裁判員制度を考えるー

 ミステリーがすきなんですが、よく読む、または映画などでよく観るのは「法廷もの」です。
 あの、法廷でのやりとりの緊張感が好きです。
 
 また、刑事、弁護士や検事、被告や原告といった、それぞれの視点によるドラマが、とても面白いと思えるのです。
 でも、そうなんです。その中に、裁判官っていうのが、入っていません。

 嫌いなんじゃないです。少ないんです、裁判官を中心においた作品が。
 仕方ないことかもしれません。裁判官に求められるのは、揺れ動くドラマではなく、公正・公平なる裁きなのですから。

 だから、時として、裁判官の話があると驚き、引かれます。
漫画「家裁の人」は、理想の裁判官は半端ではできないことを認識し、事が起こったらこんな裁判官に裁いてもらいたいと思いましたし、ちょっと前のTV「ジャッジ ~島の裁判官奮闘記~」などは、すごく興味深く観ました。

 今回、「それでもボクはやってない」を、読みました。
 見たんじゃありません。読んだんです。

 本編は「Shall We ダンス?」で有名な周防正行監督の映画です。実は、まだ観ていません。
 その作品に関して、出版されたこの本は、前半は映画のシナリオ、中にカットシーンの理由説明、後半は周防監督が作品を作るに当たって、法の精神をその人の言葉から受け取ったという木元さんという方との対談が載っています。

 映画は決して短くはありません。
 でも、久々にシナリオをあっという間に読んでしまいました。自分の頭の中で、実際とは違う映画が出来ていくみたいでした。

 カットシーンを知ると、作品を完成体にするということはどういうことなのか、どんな視点を持つべきなのかがよくわかります。映画の完全版になると、かえってあれもこれも詰め込まれていて食傷気味になるという理由が、よくわかりました。
 作品を考えると、撮りたい、語りたいで作ってはいけないことを再認識します。
 ここも、あっという間に読んでしまいました。

 圧巻なのは対談です。
 作品の裁判について、シーンごとに監督の質問が入る。それに丁寧に答える。
 ずーっと、その調子です。
 甘さのない対談。内容もシビアです。
 でも、あきない。
 監督の学びの姿勢もすごい。だから、持っている疑問は、生半可なものではありません。でも、用語飛び交う専門的なものではなく、知れば知れほど、ここが不安です、とか、これはどういうことなんでしょうか、といった、傍聴席から見つめつづけた庶民の疑問なんです。
 答えも、また丁寧です。
 一つ一つ、専門的な部分も含め、わかりやすく解説してくださっている。
 本当に、なるほどなぁって思いながら、あっという間に読んでしまいました。
 
 この作品は痴漢の冤罪を扱っています。
 痴漢は許せないと、女性として思います。だけど、そこには冤罪があることも知っています。
 主人公は、「認めてしまえば、すぐに出られる。」と、信じてもらう前の段階で、ことを処理して楽に流そうとする人たちに囲まれてしまいます。結果として、対応緒は後手にまわり、最後のシーンでも、無罪にはなりません。
 暗転の中、主人公の「控訴します」と言う声が響く。

 自分は、今まで法の精神のどこかに「疑わしきは罰する。」という感じをもっていました。でも、それは冤罪を作りかねない考え方です。
 対談を読んで、「疑わしきは被告人の利益に」ということも、再確認しました。
 近頃、何の理由もなく命を奪われる様々な事件を考えると、これはこれで、証拠がそろっていないから推定有罪を有罪に出来ない無念さが出そうな気がします。

 おりしも、「裁判員制度」が実施され様としています。
 自分の中にも誤解がりましたが、裁判員は陪審員ではないのです。罪を確定するのではなく、出された証拠による有罪がいえるかいえないかを判断するのです。
 検事が出してきた証拠が、充分かそうでないかを裁定するのです。
 でも、怖い。

 アメリカ映画の「十二人の怒れる男」を思い出します。
 証拠を妥当として、有罪を支持する11人を相手に、一つ一つ検証し、結局被告は無罪という結論を引っ張り出す主人公。映画としてみれば、憧れの主人公も、自分に置き換えると、果たしてあれだけ冷静に物事を捉えられるか不安です。

 三谷幸喜監督の映画「12人のやさしい日本人」を見ても、人が人を裁くことの難しさがわかります。

 とかく、日本人は人情に流されやすいし、冷静に分析して判断することを日々の中に行っていない人が、突然司法の場に引っ張り出されても、実際どうなんだろうとは思います。

 だからと言って、司法を職業としている人に丸投げも怖い。

 こんな世の中だから、「罰する」ことを安易に考えたりしてはいけない、「裁く」という意味をきちんと知り、向かい合わなければいけないと、深く思う1冊でした。

 「ジャッジ」のなかで、浅野温子演じる弁護士が、より良い判定を下すために駆け回り、頑張る主人公の裁判官を「変な裁判官」と、嬉しそうに言うシーンがあります。
 また、設定が心を省みることなく、エリート裁判官として都会でバリバリにやっていた主人公が、島で心をもった裁定を心がけることで、人としての自分を取り戻す、家族再生の話となってもいます。

 裁判官も人であるということが、大変さの一つなんでしょうね。でも、それが、救いでもあると思うのです。

 裁判員制度。
 さて、どうなんでしょう。
 それこそ、アンテナを高くして、世の中を観ていかなければと思います。

 本はお勧めです。
 よろしければ、是非読んでみてください。




                           ブログランキングに参加しています。
                           よろしければ、右上、ポチをよろしくお願いします。

テーマ:こんな本を読んだ
ジャンル:本・雑誌

1970年代を振り返る出来事 1

 本屋で大好きな作家の久しぶりの本を見つけました。

 「樹村みのり」 マイナーなマイナーな、でも根強いファンのいる漫画家です。
 本には1984年以降の発表作品が5作品載っています。
 健在なんだとちょっと安心しました。

 収録作品の中に「星に住む人々」という作品があります。1976年に発表された作品の全面的描きおろしなのですが、これをみて、じぶんの1970年代を思わずにはいられませんでした。
 自分は70年代に10代を過ごし80年代バブル期に(恩恵は全くありませんでしたが)20代を過ごしています。すこし、ひねた子供だったので、常に時代とずれている思いがあって、自分は遅れて生まれた60年代なのだと密かに思っていました。
 それは、声高にデモを繰り返す全共闘の人たちとは違うけど、全面ノンポリのなってしまった70年代の人とも違うといった思いで、どちらの世代にも片足突っ込んでいるような不安定な思いでした。
 60年の真っ只中で、思いはあっても共闘できない自分を抱え生き方を見出していく主人公が「星に住む人々」にはいます。

 ポール・ニザンの存在を知ったのもこの作品でした。
 戦争の思い出が色濃く残っている親たちの間で、団塊の世代として育っていく主人公。
 父親の「お前達はいい時代に生まれたもんだよ。」という言葉に、「ちがうの ちがうの いつだっていい時代なんかじゃないのですよ」「でも ほんとでもいいの 嘘でもいいの わたしにもわからない」と心の中で応える。否定したいのではない。でも肯定していけるほどものごとを安易にはうけいれられない。そんな葛藤の中で、他と闘わないけど常に前向きに自分のあるべき姿であろうと闘う主人公の姿は、やさしく強く染み込みます。
 若いっていい、好きなことができていい、色々と言われるけれど、みんなそんな簡単には生きていないことを、実は皆知っている。

 作品の最終ページはベトナム戦争の終わり。
 「まだ 少年のような顔をした 一人の解放軍の兵士が あたりをうかがいながら サイゴンの大統領官邸に 足を踏み入れるのを TV画面がとらえた」「わたしたちが 見ることのできた ベトナム戦争の終わりは そんなふうにそっとだった。」「次の日 わたしは外に出て 一番最初に言葉を かわしたい人の ところへ向かうため 午後の明るい町を 歩いて行った」
「1975年 5月」

 時代の中で思いは翻弄されます。でも、事態はそんなふうに嵐ではなく心に光が差し込むように自分とは直接でないところで動き関わってくる。

 前向きに生きることの辛さの中で、それでも微笑もうとして生きる人々をやさしく見つめるその作品群は一般受けするものではないかもしれません。
 硬い線で描かれた、華やかさにはやや描ける絵も、今風ではないかもしれません。
 でも、そこには確かに生きようとする市井の人々の心があふれている気がして、いつも、心の残る作家の一人になるのです。

 実は同性愛者の切なさも、不倫の切なさも、全共闘世代の切なさも、全部樹村実りに教わった気がします。コンプレックスを抱えて生きるということがどういうことなのかも、樹村みのりで知ったようなところがあります。
 黒猫師匠には怒られそうですが、自分は本の管理が上手でなくて、古い漫画はすでに沁みがたくさん。でも、何度も思わず読み返してしまう。そんな作家が「樹村みのり」です。

 「菜の花ばたけ」シリーズ外の作品を、もっと呼んでもらいたいと思う作家ですね。
 よろしければ、本屋で手にとってください。

 新刊「見送りの後で」 朝日新聞社刊 ソノラマコミックス です。

テーマ:本の紹介
ジャンル:本・雑誌

「もやしもん」 オリゼLOVE

 しばらく書店もご無沙汰だったので、行ってみたら漫画の新刊が出ているので、ちょっとのけぞり気味になりました。世の中のスピードって速い!

 で、読書仲間!?のTちゃんが「『もやしもん』いいです。」って言うから、「アニメ? オリぜ、可愛い?」と聞いたら、特大の「はい!!!」って答えが返ってきました。
 見ました。録画してあったので。可愛いなんてもんじゃありません。オープニングのオリゼたち! 萌えの世界です。カワユス、カワユスと、リアルを持っていたら即書いています。思わず3話まとめてみてしまいました。どうして深夜のアニメは本編よりもオープニングやクロージングが丁寧で素敵なんだろう。
 さらにTちゃん、「知っていますか? 『もやしもん』6巻の予約をすると、オリゼのぬいぐるみがついてきますよ。」
 悪魔のささやきだろ、Tちゃん。「書店へ行かれなかったらインターネットがいいですよ」とまで教えてくれたのですが、我が家のインターネットはロックがかけてあって繋がんないんです、販売系。で、書店で即行予約。「扱っていますよね。」と確認したら「さぁ、わからないのでゲル曜日に確認してお電話差し上げます。」だって。でも、その後、コミックのコーナーに行ったら大々的にもやしもん扱っていて、なんじゃこりゃーの世界でした。

 漫画を知らない方のために。
 『もやしもん』は講談社からの雑誌「イブニング」に掲載されているコミックです。
 作者は石川雅之。主人公は古くからの麹屋の息子で菌が見える特異体質の持ち主。
 自分は変なのか、菌が見えることが自分の価値なのかというジレンマを抱えて、自分探しの農大ライフ。いや、学生漫画の王道でありつつ、菌たちの可愛さがたまりません。脇を固めるキャラたちも素敵。
 作者のHPはこちら

 書店のコミックのコーナーには、販促用のオリゼの大きなぬいぐるみを置いているところも少なくありません。
 良かったら見てみてね。

 

テーマ:もやしもん
ジャンル:アニメ・コミック

フリーエリア

募金で救える命と未来 クリックしてください 募金サイト イーココロ!

FC2ブログランキング

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

FC2ブログジャンキー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

アクアリウム

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。